書いたまま出力する

 TeXやLaTeXでは、次に示す文字は、特別な役割を果たすため、原稿にそのまま記述しても出力することができない。

# $ % & _ { } < > \ ^ | ~

 これらの特殊文字を出力する最も簡単な方法は、¥verbという命令を使う。

入力例:
¥begin{document}
顔文字を入力してみましょう。
¥verb|(^_^)|
¥verb#($_$)#
¥end{document}

出力例:


 この命令は、引数の始まりと終わりに同じ区切り記号を(例で場合|と#)指定することで 区切り記号の間に記述された原稿をそのまま出力する働きを持っている。

◇注意点

 ・区切り記号の間に記述する文字列は基本的にどんなものでも構わないが、両端の区切り記号と同じ文字だけは使用できない(例:¥verb|||)。
 ・また、*記号を両端の区切り文字として使用することもできない(例:¥verb*|*)。

 前者は1つ目と2つ目の|が引数として処理され3つ目の|は原稿中にそのまま書いたことと同じになってしまうからである。後者は、¥verbとは別に¥verb*という命令があるからである。
 なお、¥verb*は基本的に¥verb命令と同じ働きをするが、半角の空白を␣のように出力する。
さらに、章や節などの見出し命令や¥footnoteなどの引数のなかでは利用できない。
 バックスラッシュは、$\backslash$と記述する。


複数行をそのまま出力したいとき

 たとえばプログラムのリストのように複数行にわたる原稿をそのまま出力したいときは、その部分を
¥begin{verbatim}と¥end{verbatim}
とで囲みます。
 なお、¥verb*と同じく、¥begin{verbatim*}と¥end{verbatim*}で囲った場合には原稿中の半角空白が␣で出力されます。

verbatimをそのまま表示したい

 LaTeX標準の¥begin{verbatim}~¥end{verbatim}よりも強力な環境として、 プリアンブルに¥usepackage{fancyvrb}を宣言しておき、 あとは ¥begin{Verbatim}~¥end{Verbatim}で囲む。
 するとそのまま表示することができる。
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